こんにちは。
離婚カウンセラーのOおばちゃんです。
普段は離婚について話すのですが、今回は前回の続きで多世代同居のお話をします。
多世代同居って、始めるのは簡単なんですよね。
そんな話から始めます。
多世代同居の始まりかた
多世代同居のスタートにはふたつのパターンがあります。
それは
- もともと多世代で住んでいるお家に嫁ぐ
- 夫婦で住んでいたが事情があって多世代同居になる
のふたつです。
どっちの始まりかたにしても、始まる前には決まった特徴があります。
それは
始まるときは、全員とってもいい人であるということです。
考えてみれば、当たり前なのですがOおばちゃんは気づきませんでした。
誰もが、「ああ、この人となら一緒に住めそうだ」と思われたいわけです。
最初から印象が悪いと、そもそも同居に至りません。
みんな、一生懸命いいところをアピールして同居が大丈夫だと印象づけてくるのです。
ところが、始まってしまうと仮面が徐々にはがれてきます。
家族なんだからの罠
同居のしんどさって本当に幅が広いんです。
その中でも多いのが、「夫婦や親子の間にズカズカと入ってこられる」しんどさかなあと思います。
しかもこれは、相手にも悪気がないし、何が嫌かを表現しにくいためとがめるのも難しいのです。
あるクライアントさんは、子どもが甘いおじいちゃんおばあちゃんの方にばかりなついてシンドイと悩んでおられました。
大変なのは、わが子とおじいちゃんおばあちゃんの関係としては、非常によいという点です。
良すぎて、甘えたい子どもと、好かれたい祖父母でWIN-WINになってしまっています。
最初は、子育てを多世代でやりたいから頑張ろうと同居したし、手伝ってもらえてうれしかった。
でもしつけやガマンが必要な年齢になって初めて、同居のデメリットが露呈してしまったわけです。
子どもをきちんと育てたい彼女にとって、見過ごせないデメリットでした。
同居の終わり方その1~強制終了
結局、彼女はどうしたと思いますか?
実は彼女は、独りで決断してマンションを借りたのです。
そして夫に直談判し、一気に同居解消に動きました。
私と子どもが出ていくか、夫も一緒に出ていくかを迫ったのです。
夫は一時大変驚いた様子だったようです。
その様子を見て、クライアントさんは「なんで驚くの?なぜ気付かなかったの?」と感じたとか。
しかし最終的に夫が妻を理解できたために離婚にはならずに済みました。
実際離れてみると、お互いによい距離感になったと感じられたのです。
子どもがおじいちゃんおばあちゃんに甘えたいときは、会いに連れていくようになりました。
彼女にとっては、子どものこと以外は同居はうまくいっていたので、いい距離感を維持できるなら同居再開も考えています。
このケースから、一気に現実を動かすのも解決の一手だと学びました。
でも、実際にマンションを契約するのも勇気がいりますよね。
同居の終わり方その2~決意を示す
もし、家族としては続けたくて、同居だけがシンドイ場合は「終わらせたいからマンションを見てきた」というのも有効です。
先ほどの事例でも、夫は妻から話を聞くまで気づいていませんでした。
まずは夫に緊急事態であることを知らせなくてはならないのです。
そのために、「同居はデメリットが多いから、私は動いている」ということを示す必要があります。
同居は始まるときは何気ないのですが、終わらせるにはパワーがいります。
そこで夫がどういう反応を示すのかを見なくてはなりません。
もし夫の親と同居の場合、夫にとっては全員家族なので、デメリットに気づきにくいのです。
決意を示したときに、サッと理解してくれるかどうかが、勝負と言えそうです。
誰も悪くなくても、終わっていい
そもそも、夫の家族と同居している時点であなたはとても優しい人です。
そのため、「誰も悪いわけじゃないのに、しんどい」という苦しみに罪悪感を抱いてしまう人も居ます。
断言します。
同居がしんどいなら、誰も悪くなくても終わらせていいです。
そして、それが心底理解できない夫であれば、離婚に向けて進むのも一つの道です。
一度強く出てみて、夫の反応を探ってみることをおすすめします。